🚗 奉仕の燃料は満タンか?(訓練編1) 

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奉仕の秘訣とは?

「ヤコブは、ラケルを愛していた。それで『私はあなたの下の娘ラケルのために7年間あなたに仕えましょう』と言った。…ラケルへの愛のゆえに7年間がほんの数日のように思われた」(創世記29:18~20) 

ここに、まさに奉仕の秘訣とも言えることが記録されています。ヤコブ(のちのイスラエル)は、ラケルを愛していたからこそ、ラケルの父でもある悪賢い叔父のラバンに7年間も仕えることができたのです。

しかし、ヤコブがラケルを愛した理由は「姿も顔立ちも美しかった」(29:17)からだと記録されています。聖書は正直に、ヤコブは世俗的な理由から7年間仕えることができたと記録しています。これこそが、7年間、燃え尽きずに奉仕を続けることができた、彼なりの燃料だったのです。

一方、あなたと私は、恋人ラケルではなく、神を愛して仕えることが求められています。

では、どうしたら神を愛することができるのでしょうか。ヤコブのように、ラケルの容姿が美しかったから…と、同様の燃料が私たちに与えられることはないでしょう。神は霊であって、容姿が美しいかどうかわからないからです。

ヨハネは、「神を愛するとは、神の命令を守ることです」(Ⅰヨハネ5:3)と言いました。

神は、モーセを通して、ヤコブの子孫であるイスラエルの民に律法を与えられました。福音書の中でイエスは、その律法の中の一つ、申命記6章5節を引用して、律法の中で一番大切な命令とは「心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなた神である主を愛しなさい」(マタイ22:37)であると言われました。

さらに、二番目に大切な命令についても主イエスは、レビ記19章18節に書かれている命令を引用して、次のように言われました。「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」(22:39)

しかし、神に対する愛情がないのにこの二つの命令に取り組むなら、私たちは愛の律法主義者になり下がってしまいます。神に対する愛情こそが、奉仕の燃料だからです。その燃料なしに「愛のリスト」に取り組むなら、いずれ私たちは燃え尽き症候群に陥ってしまうことでしょう。

さて、ではどうしたら、ヤコブのように、ラケルへの愛のゆえにラバンに仕えた7年間が、ほんの数日のように思えるのでしょうか。つまり、どうすれば神に対する愛情を得ることができるのでしょうか。

多くのクリスチャンが、「教会の奉仕を喜んでできない」体験をしたことがあるのではないでしょうか。たとえば、「カレーライスを作るのを手伝ってください」から飛躍して、いきなり「じゃあ、あなたに任せたわ」の“丸投げの罠”(笑)にハマった体験をした人たちがいるのではないでしょうか。

そんな感じで奉仕に取り組むことになると、必ずリバウンドがきます。それではどうすれば、自発的に奉仕に取り組むことができるのでしょうか。

どんどんと愛の中に入るヒント

ヨハネが大切なヒントを分かち合ってくれています。

「私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、私たちの罪のために、なだめの供物としての御子を遣わされました。ここに愛があるのです。愛する者たち。神がこれほどまでに私たちを愛してくださったのなら、私たちもまた互いに愛し合うべきです。」(Ⅰヨハネ4:10、11)

少し長い聖句ですが、要するに、神が先にあなたを愛したことがわかるとき、初めてあなたは神の命令に応答して従える、と言っているのです。

また、キリストは次のように言っています。「少ししか赦されない者は、少ししか愛さない」(ルカ7:47)逆に言うと、「多く赦された者は、多く愛する」のです。ですから、私とあなたに必要なのは、自分の罪が神によって赦されたことに気がつくことです。そうすることで神への愛や奉仕の姿勢が整えられていくのです。

さらに言うと、奉仕をしながら、自分の動機がズレていると気がつくことも、整えられることにつながるのです。また、義務感や強制感や恐れによって、奉仕をすることもズレていることだと気がつけば、それ自体が奉仕によって整えられることになるのです。

それを認めれば、神はあなたをキリストのゆえに赦してくださいます。そして、キリストの犠牲のゆえに赦されたことに気がつけば気がつくほど、あなたは神を愛したくなるのです。そして、「神を愛するとは、神の命令を守ること…」という方向に進んでいくことができるのです。

私たちが奉仕をする中で、ズレていること―つまり自分の罪に気づき、それを神に言い表すことによって赦していただき、さらに聖めていただけますように。神から多く赦されて、多く神を愛することができますように、祈ります。アーメン

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この記事を書いた人

桜井 知主夫のアバター 桜井 知主夫 プロテスタント・キリスト教会、ジーザス・コミュニティ国分寺の牧者

やさしく学べるクリスチャンブログにようこそ! 私は、東京にあるプロテスタント・キリスト教会、ジーザス・コミュニティ国分寺の牧者の桜井知主夫(さくらいちずお)です。今まで、3つの教会に牧者として仕えて30年になります。’99に現在の教会を開拓する機会に恵まれ、今日に至ります。聖書的クリスチャンライフをわかりやすく説明します。

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